Project/Area Number |
06750331
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
中川 活二 日本大学, 理工学部, 専任講師 (20221442)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 微細構造 / 応力 / 表面モフォロジー / 磁性 |
Research Abstract |
本研究は次の3点について行った。 (1)磁性ガ-ネット材料の2層構造における磁気特性と構造 (2)金属磁性人工格子膜の薄膜成長時のその場応力観測とその表面構造 (3)超高真空走査トンネル顕微鏡を用いた薄膜表面分析 項目1については、酸化物磁性材料であるガ-ネット膜の多結晶薄膜の2層構造について、その微細構造を透過型電子顕微鏡で分析し、2層目の多結晶は柱状成長することを示した。また、反応速度論的検討から、2層目の多結晶膜は一次元的結晶成長をすることを明らかにした。さらに本研究では、2層目の成長時に特異な垂直磁気異方性の増加があることを見いだした。この異方性の増加は、応用面で重要な効果であるが、現時点でその原因を解明できていない。今後、2層膜の応力分布、偏析、熱履歴等の影響を解明することにより、異方性制御の指針を得たい。 項目2については、金属磁性人工格子膜の薄膜成長時のその場応力を測定することにより、人工格子膜の厚さ方向の応力分布を明らかにした。これにより磁性層に加わる応力を示し、今後その磁気異方性との関係を明らかにする計画である。また、膜表面のモフォロジーを走査原子間力顕微鏡で観測した。表面モフォロジーから表面エネルギーを求め、表面エネルギーがすべて膜応力に寄与するとして実測の膜応力と比較したが、説明できなかった。かなわち、金属磁性人工格子膜の膜応力は表面モフォロジーに起因する膜応力ではないことがわかった。 項目3については、超高真空走査トンネル顕微鏡を作成しており、顕微鏡チェンバー、試料導入チェンバーを完成し、超高真空中で試料の観測が可能になった。今後、成膜チェンバーを作成し、磁性ナノ構造薄膜の微細構造、磁性を明らかにして行く計画である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)