Project/Area Number |
06750349
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電子デバイス・機器工学
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
川人 祥二 豊橋技術科学大学, 工学部, 講師 (40204763)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | フラックスゲート / 磁気センサ / 集積化センサ / マイクロ磁気デバイス |
Research Abstract |
本研究者が提案した、集積化フラックスゲート磁気センサは、磁性薄膜とソレノイド形状のコイルによるフラックスゲート検出素子及び、これに必要な信号処理回路を1個のシリコンチップ上に集積化するもので、安価で量産性に優れ、かつ高感度と高分解能をもつ磁気センサとして広範な応用が期待されるものである。本研究では、このようなシリコン集積化フラックスゲート磁気センサの実現に向けた基礎検討として、以下の2つの観点から研究を実施した。まず第1は、磁気検出部の特性改善である。先に試作した素子では、感度・分解能とも改善の余地が残されていたが、コイルの巻線構造及び薄膜磁性コア形状の最適化及び磁性コアの特性改善を試み、感度・分解能が飛躍的に改善された。先に試作した素子の最高感度は、約6V/Tであったが、その後、改良試作を重ね、現在2500V/T(3MHz励磁時)の感度と、4×10^<-8>の分解能をもつ極めて高性能な素子が実現された。これは、常温で動作する小型の素子としては、過去に例にない極めて高性能な特性である。第2の研究項目は、集積化フラックスゲートセンサの信号処理部の試作である。フラックスゲート信号処理回路がIC化された例はなく、まず集積回路としての回路方式の検討から始めた。設計の結果、パルス発振、分周、波形変換、励磁コイル駆動、第2次高調波同期検波、低域フィルタ、タイミング制御の各回路及び検出素子のすべてを5×5mm^2のシリコンチップ上に集積化できることが明らかとなった。そこで、まず回路部のみをnチャネルMOS集積回路技術に基づき、本学所有の固体機能デバイス研究施設において実際に試作した。現状では、各部の回路の良好な動作が確認されている。 本研究を通して、集積化フラックスゲート磁気センサの実現可能性がかなり高まった。今後も研究を継続し、前述の優れた特徴をもつ集積化フラックスゲート磁気センサを、実際に試作する予定である。
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