Project/Area Number |
06750353
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電子デバイス・機器工学
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
佐々木 守 熊本大学, 工学部, 助教授 (70235274)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 多値論理回路 / Bi-CMOS技術 / 電流ミラー / 低電圧 / ミスマッチ感度 |
Research Abstract |
高基数・多値論理回路への応用を考えた場合、基本素子である電流ミラーの精度が非常に重要になってくる。そこで、提案したBi-CMOS構成の電流ミラーにおいて、精度に最も影響すると思われるバイポーラ・トランジスタ間のミスマッチに関して、詳細に検討した。また、有効な解決策を示した。具体的には、エミッタに抵抗を挿入しない電流ミラーでは、ベース・エミッタ間電圧とコレクタ電流との関係が指数関数で表されることから、ベース・エミッタ間電圧のミスマッチに対しては、高感度になる。一方、バイポーラ・トランジスタにおいて考慮すべき、もう一つのパラメータであるエミッタ接地電流増幅率のミスマッチに対しては、電流入力・電流出力の構成であるため、低感度である。そこで、この特徴を活かして、MOSトランジスタ・アレーの電流バッファとしてエミッタ共通バイポーラトランジスタ・アレーを使用することで、エミッタ接地電流増幅率のミスマッチに対する低感度化を実現した。これにより、低電源動作時でも、トランジスタ間ミスマッチに低感度で、電流ミラーに求められる理想特性(低入力抵抗、高出力抵抗、正確なミラー比など)を実現する多出力電流ミラーを実現できた。 また、バイポーラトランジスタでは、コレクタ・エミッタ間電圧の飽和点が十分低いことから、低電圧動作が期待されている。そこで、提案した電流ミラーにおいて、低電圧動作の限界点を詳細に検討して、十分小さな電源電圧で動作させるための設計法を示した。また、この設計法に従って、1V電源で動作するアナログ-ディジタル変換器を構成して、その動作を回路シミュレーションによって確認した。構成したアナログ-ディジタル変換器は、簡単な変更で高基数・多値論理回路へ応用することが可能である。
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