Project/Area Number |
06750355
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電子デバイス・機器工学
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
前中 一介 姫路工業大学, 工学部, 助教授 (70173721)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | アクチュエータ / マイクロマシニング / マイクロステージ |
Research Abstract |
微少変位を可能にするシリコンステージを試作し、その特性を評価できた。過去の実験結果より、変位を発生させる機構として両端が支持されたシリコン梁の熱膨張による座屈を利用すれば実用変位が得られることがわかっていた。この機構を実現する構造として(110)面を持つシリコンウエハとガラスを陽極接合し、シリコン側のみ異方性エッチングにより貫通エッチングを行うことによって、外形10×20×1.3mm^3で、40×320×8000μm^3の梁を75本有する一次元試料を作製した。この梁に電流を印加し発熱させ、発熱量および時間に対する変位を計測・評価した。この結果、50mAの駆動電流にて梁の実用的変位(4μm)が得られることを明らかにした。また、この梁の変位によって5g程度の重量のものを移動させることができることを確認した。現在の構造では熱容量が比較的大きく、変位に要する時間が秒のオーダとなることが問題であり、熱絶縁によってどの程度の変位速度が得られるのかを知ることを最終目的として、手始めに有限要素法による座屈解析および熱流動解析を行った。座屈解析では、小駆動電流で大変位を得るためには2μm程度の初期変位が必要であることが明らかになり、今後の研究における構造改良の指針が得られた。また、熱流解析結果は、アクチュエータ全体の設置状態が梁変位に大きく影響を与えることを示しており、デバイスが働く環境を設定することが肝要であることが明らかとなった。今後、熱絶縁構造のデバイスに対して過渡熱解析を行い、応答時間のより短い構造を提案し、試作する予定である。
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