拡散符号を拘束したスペクトル拡散通信の同期法に関する研究
Project/Area Number |
06750366
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
情報通信工学
|
Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
羽渕 裕真 茨城大学, 工学部, 助手 (90241744)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | スペクトル拡散通信方式 / M-ary直交変調方式 / 陪直交方式 / コードシフトキ-イング方式 / シャノンリミット / 縦列接続系列 / 拘束長 |
Research Abstract |
本研究の目的は、拡散符号を拘束したスペクトル拡散通信方式において同期を考慮した場合の性能を明らかにし、最適な同期方式について検討することである。本研究は、4つの検討段階から構成されている。それは、(1)基礎的検討段階、(2)本方式の性能限界の検討段階、(3)同期を考慮した本方式の性能検討段階、(4)総合検討段階である。本年度は検討段階(1)(2)を踏まえ、(3)の同期誤差が誤り率特性に及ぼす影響まで検討した。その結果、以下の点が明らかになった。 ・従来のM-aryスペクトル拡散(M-ary/SS)通信方式や陪直交方式の同期方式について調査した。同期方式としては、同期用の特別な信号を利用する方式(外部同期方式)と情報信号そのものから同期をとる方式(内部同期方式)に大別できることが分かった。 ・本方式の理論限界つまり同期が完全にとれている場合の性能について検討した。その結果、1フレーム当りのビット数を同一にしたM-ary/SS通信方式や陪直交方式と同程度のビット誤り率特性を示すことが分かった。また、周波数利用効率特性はM-ary/SS通信方式よりも良好となり、陪直交方式と同程度となることが分かった。更に、それら従来方式に比べて相関器数とフレーム長を共に減少させることができ、装置を簡易にすることができることが分かった。この結果の一部は1994年電子情報通信学会論文誌(B-I)12月号に掲載された。 ・本方式の同期誤差が誤り率に及ぼす影響について検討した。その結果、同期誤差が約±0.1[chip]以内であれば、単一の拡散符号のみを用いる直接拡散SS通信方式の性能よりも良好となることが分かった。この結果の一部は1995年電子情報通信学会春季大会(A-241)で発表する。 今後の課題として、本方式に最適な同期方式の検討や同期方式を含めたシステム全体の複雑性などの観点からの検討などがあげられる。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)