Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
最尤復号器の超大規模集積回路による実現を,符号長が64,情報点数40の符号を対象として検討を行なった.情報点数を40としたのは,実用上,バイト(8ビット)単位で伝送されることが多いためである. 符号としては,トレリスダイアグラムが比較的簡単な3次のリ-ドマラ-符号の部分符号を用いた.部分符号のうちで,トレリスダイアグラムの状態数が最小のものを選んだ. 受信信号は3ビットに量子化されて復号器に入力されるものとしている.最尤復号の標準的実現法であるヴィタビ復号法の複雑さは,対象となる符号のトレリスダイアグラムの複雑さに依存している.4セクション最簡トレリスダイアグラムを使用した復号器Iと,8セクション最簡トレリスダイアグラムを使用した復号器II,そして16セクション最簡トレリスダイアグラムを使用した復号器IIIをそれぞれ設計した.設計に当たっては,線形符号のトレリスダイアグラムの構造の特徴(例えば,並列辺のラベルの規則性)を利用して回路規模の削減を図った. 復号器の回路規模と最大復号遅延時間を概算した結果,復号器Iの総ゲート数は約14450Kゲートで最大復号遅延時間は約340ns,復号器IIの総ゲート数は12890Kゲートで最大復号遅延時間は約470nsとなり,復号器Iは復号器IIと比べて回路規模は約1.1倍になるが,遅延時間は約25パーセント小さくなることが分かった.復号器IIIの総ゲート数は約14180Kゲートで最大復号遅延時間は約610nsとなった.このままでは,規模が大き過ぎるが,トレリスダイアグラムの並列構造や対称性に基づき,回路を時分割で用いれば,回路規模は約1/8にでき,遅延は大きくなるものの実現できる見通しを得た.
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