屋内無線通信における伝搬路調査をふまえた伝搬損推定式の確立
Project/Area Number |
06750396
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
情報通信工学
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
古川 浩 九州工業大学, 情報工学部, 助手 (60260725)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 準マイクロ波 / 屋内無線通信 / 電波伝搬 |
Research Abstract |
屋内で無線通信システムを構築する際、その電波伝搬特性の把握は必須である。我々は、先に屋内の任意の2点間の伝搬損失を推定する推定式を提案した。研究者の手法では4つの伝搬モードの受信電力の和で受信電力を与えているが、中規模建物内の主要な伝搬モードは壁や床等を透過し最短の距離で受信機に到達する透過直接波である。したがって、透過損失は本手法の推定精度を左右する重要なパラメータである。かつて無指向性アンテナを用いて透過損失の測定を行ったが、屋内がいわば閉じこめられた空間であるため測定機器の設置場所によっては不要な反射波が受信機に到達し正確な透過損失の測定は困難であった。そこで、本年度の科学研究費で鋭い指向性を有するホーン型のアンテナを購入し、おもに壁の透過損失の測定を行った。その結果、過去に測定した透過損に対し、最大3dBの差が確認された。今後、床などの透過損失の測定を追行し、これら損失データを用いた場合の伝搬損推定誤差の評価を行う予定である。 一方、伝搬損推定式の応用の立場から、トラフィック解析シミュレータへの適用を行った。本シミュレータは、実際に屋内に基地局を設置してシステムを稼働した場合にどれくらいのトラフィック容量が得られるのか、あるいは基地局相互の電波干渉がどの程度なのかを定量化できる。従来の単純な伝搬モデルに比べ、本推定式による現実的な伝搬損を用いたシミュレーションによって、より具体性のある評価が行えた。将来の無線通信システムを見据えたシステム提案が数多く発表されているが、実際の伝搬路の特性を加味した本シミュレータはこれらの評価に大いに活用できると確信する。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)