マルチコンピュータ環境における負荷分散方式に関する研究
Project/Area Number |
06750414
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
System engineering
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
小林 真也 金沢大学, 工学部, 講師 (10234824)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 並列処理 / 負荷分散 |
Research Abstract |
本研究では,ネットワークで相互に接続された複数の計算機が存在する環境(マルチコンピュータ環境)下での負荷分散方式である自律負荷分散方式の性能評価と改善ならびマルチコンピュータ環境への実装を行った. 自律負荷分散方式は,各ノードが局所的に管理している不完全な情報をもとに,ノード間で交渉することで負荷を分散する方式である. 研究の成果は以下の通りである. (1)各計算機の処理能力が異なるシステムや,ネットワークがセグメント化されているような場合の性能をシミュレーションにより行った.その結果,各計算機の処理能力が異なる場合には,低負荷時にはいずれのノードに投入さらたタスクもシステム内の最も高速な計算機で処理した場合と同じ応答時間で実行を行え,高負荷時にはシステム全体の処理能力を平均化した計算機で実行した場合の応答時間を得ることができた.また,ネットワークがセグメント化されている場合にはセグメント内とセグメント間の通信時間が6倍程度まではセグメント化の影響はほとんどなかった.また,通信時間にそれ以上の差がある場合も,それぞれのセグメントを切放した場合よりも悪くなることはなかった. (2)自律負荷分散方式の改良についてもシミュレーション評価にもとづく検討を行った.その結果,ノード間の交渉時における被依頼側ノードでの依頼諾否判断には,他のノードに関する不完全情報を用いて判断を行ってもほとんど改善が行えないことがわかった.したがって,諾否判断には自ノードの情報にのみ基づいて行えばよい.また,受諾したタスクに対する他のノードへの依頼は負荷分散に有効であることも示した. (3)実際のマルチコンピュータ環境への実装を行った.実装を行ったマルチコンピュータ環境は複数のUNIXワークステーションがイーサネットで接続されたシステムである.また,自律負荷分散方式が,実際のマルチコンピュータ環境上でも負荷分散を行えることを示した.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)