ヒト手指皮膚の温度変化パターンに着目した材質感触覚ディスプレイの試作
Project/Area Number |
06750427
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
計測・制御工学
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
井野 秀一 北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (70250511)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 触覚情報処理 / 材質感 / 触覚ディスプレイ / 皮膚温度 / ヒューマン・インタフェース / 人工現実感 |
Research Abstract |
次世代の情報通信技術やロボット制御技術として、人工現実感やテレイグジスタンスが注目されている。これらの分野に関連する研究開発は視聴覚の分野で精力的に行われている。一方で、このようなシステムの最終的な局面における操作は、人間の「手」の動作に委ねられることが多い。ゆえに、感覚情報処理に関する基礎研究や感覚デバイス開発は、ヒューマン・インタフェース技術の向上にとって重要課題である。 本研究では、このような課題に答えるために、「ヒト手指の材質感認識に関する基礎実験」を行い、材質感と皮膚温の関係を明らかにした。さらに、その結果に基づいた「手指皮膚の温度変化パターンに着目した材質感触覚ディスプレイ」を試作し、その有効性の評価を行った。以下に、結果を要約する。 1.手指の材質認識特性を心理物理的手法に基づいて調べた結果から、「受動」的な触覚の材質感の認識には温度変化情報が重要であることが分かった。特に、我々の生活環境における常温である20℃前後で認識特性が最も良く、物体接触前の皮膚温である32℃で最も悪かった。このことから、材質感の認識特性には「温度依存性」があることが明らかになった。 2.二変量情報分析を用いて材質感に関する伝達情報量を算出した。その結果、「能動」的な触察による材質感は、温冷覚・振動覚・圧覚から影響を受け、室温20℃ではそれらの影響が「均等」であった。故に。常温の環境下では、これらの触覚情報をバランスよく伝達呈示することが肝要であるといえる。 3.ベルチェ素子を用いて「材質感触覚ディスプレイ」を試作した。心理学的な評価測定実験より、受動的な触察で得られる材質感にかなり近い感覚を、試作した触覚ディスプレイで呈示できることを確認した。しかし、この触覚ディスプレイで惹起した仮想材料と実物による材質の両者における認識率は、傾向は似ているものの完全には一致していない。このことから、受動的な場合でも、正確な材質感認識には、振動覚・圧覚に関与する表面粗さパターンや粘弾性などの情報も欠かせないと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)