Project/Area Number |
06750634
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Town planning/Architectural planning
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 慎也 東北大学, 工学部, 助手 (20260424)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ネットワーク居住 / node / pass / 家族 / 住空間 |
Research Abstract |
1.ネットワーク居住の定義 ある主体が複数の住空間(node)を、人の移動や通信によって形成される「pass」によって結び、生活を充足する居住システム 2.調査概要 仙台市内の11の事業所と3つの大学・短大での370名のアンケート調査及び27名の対面聞き取り調査を行った。 3.結論 3.1.ネットワーク居住の特質 ネットワーク居住は,空間的に離散した相手nodeに「求めるネットワーク」以外にも、空間的に「離れるためのネットワーク」があることがわかった。「離れる」ことと「求める」ことの選択によってネットワーク居住は成立していると言える。このような観点からネットワーク居住は次の4つに大別される。 (1)強制分離された関係の保持あるいはその代替を求めるもの (2)現状の「世帯」(分散者の場合は「個人」)の独立を前提として「世帯」の要求を充足するもの (3)(2)と同様に独立した「世帯」を形成したものが個人としての要求を充足するもの 3.2.ネットワーク居住における住空間の意味と役割 新しい居住概念の構築に向けて、本研究で得られた居住概念の変質を断片的であるが次にまとめる。 まず、他nodeへの住機能の依存による定住nodeの機能の欠落がみられたが、これはさらにある限定された用途において評価が高くなるケース、また逆に依存される側では受け入れのための空間としての役割が生じ手いるケース、副次的な「家族」の空間としての意味が付与され、客間が子どものためのスペースとなっているケース、特定の帰属意識を持たず、帰る場所はネットワーク上のどこでも良いというケースなどネットワーク化による住居概念の極端な例がみられた。その他に非住宅空間のnode化については、ここで挙げた以外にも3例ほどみられた。以上、今回ケーススタディから、そのnodeの間の壁が無くなり、住空間が均質になっていくような印象があるが、実際には先に挙げたようにネットワーク居住は「依存」と「分離」のバランスの中に存在しており、各nodeの空間の使われ方にもそれが表れてくるものと思われ、まず、その概念的構築が必要と思われる。
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