熱力学的計算による炭素/セラミックス複合材料の高温耐酸化性評価に関する研究
Project/Area Number |
06750707
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Composite materials/Physical properties
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
佐野 秀明 長崎大学, 工学部, 助手 (10253634)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 炭素 / セラミックス / 複合材料 / 耐酸化性 / 熱力学的考察 / 腐食挙動 |
Research Abstract |
1.C/B_4C/SiC/ZrB_2系複合材料の酸化特性評価 上記組成の炭素/セラミックス複合材料は、酸化雰囲気および酸化処理温度の違いにより異なった酸化挙動を示した。本複合材料は、乾燥空気雰囲気下・600〜1400℃において優れた耐酸化性を有しているが、湿潤空気雰囲気下・800〜900℃において、その耐酸化性が乾燥空気雰囲気と比較し著しく劣化することを明らかにした。 複合材料各成分および酸化生成物の反応特性評価 炭素、B_4C、SiC、ZrB_2、B_2O_3およびSiO_2標準試料粉末の高温化学反応特性を評価した結果、B_4C、ZrB_2、B_2O_3の各粉末は、雰囲気の違いにより異なった挙動を示し、これらの粉末は、乾燥空気雰囲気中よりも湿潤空気雰囲気中において高い化学反応性を示すことを明らかにした。 3.複合材料の酸化機構の熱力学的考察 1、2の結果より、「本複合材料の耐酸化性の劣化は、酸化保護膜として機能するB_2O_3と水蒸気の反応により生じる。」こと、また、「耐酸化性の発現は、SiO_2成分酸化保護膜生成に起因する。」ことをそれぞれ明らかにした。B_2O_3と水蒸気の反応性を熱力学的計算により概算した結果、水蒸気分圧と反応生成物H_3BO_3との関係を明らかにし、耐酸化性劣化のメカニズムを理論的に説明した。 4.新複合材料開発の検討 水蒸気雰囲気下において優れた耐酸化性を有する複合材料開発の方策として、[a.水蒸気雰囲気と反応性の高いホウ素を組成から除く。」「b.水蒸気雰囲気と反応性の低いケイ素を機能的に用いる。」このなどを考察した。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)