Project/Area Number |
06750770
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
化学工学一般
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
板谷 義紀 名古屋大学, 工学部, 助手 (50176278)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 乾燥 / 熱硬化樹脂 / 塗膜 / ポリマー / 重合反応 / 輻射加熱促進 |
Research Abstract |
本研究では、電気絶縁熱硬化樹脂塗膜の乾燥プロセスにおける熱硬化樹脂の重合反応および多成分有機溶剤の蒸発による乾燥機構を解明し、輻射加熱によるアクティブ乾燥・反応同時促進について検討を行い、以下の結果が得られた。 1)試料として、クレゾールおよび芳香族ナフサを多成分とするポリエステルイミド系樹脂を用い、アルミニウム製プレート上の薄膜の熱風炉による乾燥を行った場合、見かけ上、粒状層の乾燥で見受けられる予熱・恒率・減率乾燥期間に相当する期間が観察された。しかし、その恒率乾燥速度は、熱硬化に伴う溶媒の拡散仰制効果により、推算されうる乾燥速度に比べて低い値となった。また,減率乾燥期間には、著しい速度の脈動が見受けられ、薄膜内に気泡の生成が観察された。 2)同様の試料を用いて、輻射乾燥炉内で乾燥を行った場合、周囲空気温度が熱風炉と同じ条件設定にもかかわらず、高い乾燥速度が得られた。これは、輻射による加熱速度の増大と塗膜の光学的半透過性に伴う内部加熱による乾燥促進効果によるものと考えられる。 3)示差熱分析(DSC)から、多成分溶剤の蒸発および重合反応がそれぞれ異なる試料温度で生じ、分離計測の可能性が示唆された。また、その熱量より、本乾燥の理論的解析に必要な熱物性値が得られた。 4)試料薄膜の乾燥前後の赤外分光計測により、重合反応および溶剤蒸発に伴う吸収ピークの変化が認められ、本分析法を利用した重合反応機構の解明が可能であることを明らかにした。また、本法を利用することにより、重合反応促進に効果的な赤外波長の特定にも有用であることが認められた。
|