W/Oマイクロエマルションの組織形状,同溶液物性の制御・設計に関する研究
Project/Area Number |
06750772
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
化学工学一般
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
塩井 章久 京都大学, 原子エネルギー研究所, 助手 (00154162)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | マイクロエマルション / 組織形状 / 溶液物性 / 粘度 / 電気伝導度 / 浸透圧縮率 / 圏円筒組織 |
Research Abstract |
本研究では、W/Oマイクロエマルションの微細組織構造及び、それらを含む溶液の巨視的な物性を制御することを目的とした。まず、界面活性剤分子形と微細組織形状との関係を明らかとするモデルを提案した。それによって、親水基/疎水基長の比、疎水基中での疎水基セグメントの重点密度が本質的であることを見いだした。また、添加電解質濃度が微細構造に与える影響も明確とした。このモデルに基づいて、エアロゾルOT(AOT)以外に、ジオレイルリン酸ナトリウム、ジトリデシルスルホコハク酸ナトリウム、が球状組織形成系でありジ2エチルヘキシルリン酸ナトリウムSDEHPが円筒組織形成系であることを見いだした。さらに、ノニオン界面活性剤やイオン性界面活性剤間の混合系の微細組織構造についても実験的検討を加えた。つぎに球状組織系としての代表であるAOTと円筒組織系の代表であるSDEHPを用いて、界面活性剤濃度がかなり濃厚な状態まで、浸透圧縮率、粘弾性測定、電気伝導度測定、動的構造因子の計測を行った。その結果、球状組織系では、基本的には剛体球流体系として単純流体の液体論で溶液物性の記述が可能であることがわかった。一方、円筒組織形成系では、円筒が絡まりあうことでネットワークを形成し、擬高分子組織を形成するとして、高分子溶液論の枠組みを用いることで、溶液物性の半定量的な理解が可能であることが分かった。これら液体論並びに高分子溶液論は、非経験的に、溶液の浸透圧、粘弾性等をある程度予測する能力を有している。上記のことは、我々のモデルによって界面活性剤分子形から、微細組織構造の制御設計が可能であり、そのような組織を含む溶液物性を論理的に予測できるということを意味する。これは、界面活性剤分子形から微細組織・溶液物性の目的に応じた設計ができるということを意味し、申請段階での目的は達成できたと考えている。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)