Project/Area Number |
06750784
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
反応・分離工学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
吉田 雅俊 東北大学, 工学部, 講師 (30230759)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 晶析 / ゾーンメルティング / 温度分布制御 |
Research Abstract |
1.実験装置の開発: 試料を入れた耐熱ガラス管に高定格出力のシースヒーターを20設置した装置を作成し、メルティングゾーンの幅を小さく制御できるようにするため、装置を筒でおおい、ファンで冷却するように改良した。その結果、ゾーンの幅や固液界面の温度勾配を制御できるようになった。温度制御には、従来から研究している分布定数系の制御系設計法を用いた。 2.不純物の分離性能の解析: メルティングゾーン内部では、拡散と対流による流れが生じていると仮定して、ゾーン内部の物質移動に関するモデルを構築し、固液の相平衡関係などから、固液界面における移動特性をモデルに加えることにより、ZMプロセス全体の移動現象を表現するモデルを作成した。はじめに、予備実験として、パラジクロルベン-ナフタレン系の共晶体を試料として、ナフタレンの精製を行い、分離性能をガスクロマトグラフを用いて測定した。つぎに、この測定値と導出したモデルからの計算結果が一致するように、固液の相平衡関係や、拡散と対流による流れに関する物性を推算した。その結果、求められた物性値を基に計算した試料中の不純物(パラジクロルベンゼン)は、実測値と良く一致しており、導出したモデルはある程度妥当なものであることが確認できた。 つぎに、求められた物性値と本プロセスの操作出来る変数である、ゾーンの移動速度や幅、および固化界面の温度勾配等との関係を調べた。その結果、ゾーンの移動速度や固化界面の温度勾配を変えると見かけの固液間の分配係数が変わること、とくに固化界面の温度勾配は融液の固化速度を変える大きな因子であるので、分配係数に影響を与えることが確認できた。また、ゾーンの幅は広いほど分離性能が向上した。精製効率が最も高くなるような操作因子の最適化計算を行なうアルゴリズムの開発は現在検討中である。
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