Project/Area Number |
06750790
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
反応・分離工学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
江頭 靖幸 東京大学, 工学部, 助手 (70223633)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | CVD / シラン / 酸化シリコン / ラジカル反応 / 気相添加物 / エチレン / アセチレン / 反応機構 |
Research Abstract |
シラン/酸素系の反応を利用し、酸化シリコンを成長させるプロセスは代表的なCVD法(気相化学成長法)の一つである。ラジカル連鎖反応により、400℃以下の低温でも成長可能であり、得られる膜質も良好である事から、VLSI作製のプロセスで好んで用いられるが、同時に粉体が発生しやすい欠点がある。ラジカル連鎖反応による気相反応の高速な進行は、本反応が低温でも成膜できる主要な原因であると同時に粉体発生の原因であるとも考えられる。現状では、その進行を直接的に制御する必要がなく、安定的な反応器の操業には困難を伴う。今回、気相に添加物を加える事でこのラジカル連鎖反応を制御する事を目的に研究を進めた。同時に、気相添加物の表面反応への影響についても検討した。 まず、エタン、エチレン、アセチレンと言う、二つの炭素原子間にそれぞれ、一重結合、二重結合、三重結合をしている分子を添加物として検討した。その結果、シラン/酸素のみでは粉体が大量に発生してしまう500℃程度の高温領域でもエタン、エチレンの添加により粉体発生を抑え、スムーズな膜を成膜する事ができる事が明らかになった。またその膜の組成を光電子分光法により検討したが、バックグラウンドレベル以上の炭素は見出されなかった。その一方、アセチレンの添加によって、粉体の発生が促進されることもわかり、この場合は添加物は気相反応の速度を大きくしている事が示された。一方、表面反応に関しては、どの気相添加物もステップカバレッジ法で確認できるほどの効果をしめしていなかった。 以上、三つの添加物を用いてシラン/酸素系反応を制御する手法を示した。さらにCVDプロセスにおける気相添加物の有用性を示した。
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