遺伝子組換え菌からのパルス電界を利用した有用遺伝子産物の生産
Project/Area Number |
06750819
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
生物・生体工学
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
大嶋 孝之 群馬大学, 工学部, 助手 (30251119)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 遺伝子組換え / パルス電界 / タンパク質 |
Research Abstract |
本研究では微生物にパルス電界を印加したときの、遺伝子産物などの有用タンパク質の放出特性に関して研究を行った。使用菌株としてタンパク質放出特性を調べる上で形態がよく調べられているモデル微生物として酵母を用い、その放出特性に関して検討を行った。また遺伝子組換え菌としてBacillus stearothemophilus由来の耐熱性アミラーゼを産出する組換え大腸菌Escherichia coli/pHI301を使用した。高電圧パルス発生電源としてはコンデンサーに充電された電気エネルギーをスパークギャップを通して処理槽に印加し、5kVから15kV程度のパルス電圧を印加することが可能である装置を用いた。 まず酵母を蒸留水に懸濁してパルス電界を印加したところ,わずか数十秒の処理時間で酵母内のタンパク質が放出されることがわかった。また印加するパルス電界強度によるインベルターゼとアルコール脱水素酵素の放出特性を調べたところ、比較的低いパルス電界(8〜10kV)でインベルターゼが放出され始め、アルコール脱水素酵素は14kV以上のパルス電界を印加しないと放出されないことが判明し、電界強度のコントロールによる細胞内タンパク質の選択的放出の可能性が示唆された(J.Electrostatics,in press)。 Escherichia coli/pHI301を蒸留水に懸濁して10kVのパルス電界を印加した場合、超音波処理で完全に菌体を粉砕さた場合(1500U/ml)に比べて、わずか50U/mlしかアミラーゼ放出が認められなかった。そこでNaClの添加効果を調べたところ、5%NaCl中で最大約1250U/mlと超音波処理の場合の80%を放出させることができた。また1%NaClの時には放出量約1100U/mlで比活性は約15U/mg-proteinとなり、超音波処理の約8倍で放出させることが可能であった。現在、本研究で得られた成果をまとめて論文投稿するために準備している。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)