Project/Area Number |
06750833
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
生物・生体工学
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Research Institution | Kawasaki College of Allied Health Professions |
Principal Investigator |
望月 精一 川崎医療短期大学, 医用電子技術科, 講師 (60259596)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 血管内皮由来弛緩因子 / 一酸化窒素 / 微細NO電極 / 摘出血管 |
Research Abstract |
血管内皮由来弛緩因子(EDRF)である一酸化窒素(NO)は、半減期がごく短く反応性に富んでいるためにinvivoでNOの動態を直接リアルタイムで評価することはこれまで困難であった。そこで本研究では、(i)近年開発された微細NO電極による測定の安定化と (ii)NOの主たる血管内作用部位である血管中膜における測定の可能性について検討した。すなわち、NO産生の主要な修飾因子である潅流液流速(ずり応力)を変えて、動脈壁内NO生成量を計測した。 方法として微細NO電極(直径:100、200μm)を用い、電気的ノイズを遮蔽するために測定装置・潅流装置全てを遮蔽用シールド内に設置した。電極のキャリブレーションは、NO生成標準物質のS-nitroso-N-acetyl-dl-penicilamine(SNAP)溶液にて行った。イヌの摘出大腿動脈壁に血管の外膜から中膜まで顕微鏡観察下でマイクロマニピュレータを用いて刺入し、Krebs-Henseleit緩衝溶液(50μML-arginineを含む)を潅流した状態でNO濃度を測定した。ずり応力の影響は潅流速度を任意に変化させて計測を繰り返すことにより検討した(<30ml/min)。 実験結果としてSNAPから生成するNOの測定の再現性から電極の適用性を確認した。検討した潅流速度範囲全体で潅流速度の増加に比例してNO生成量(測定電流の定常値)が増大し(max:約50pA;r^2=0.77,p<0.05)、NO生成量が、ずり速度に依存することを認めた。 今後は、NO生成の刺激因子としてずり応力以外にアセチルコリンなどの血管拡張薬剤、NO合成酵素の阻害剤などの投与によるNO生成の定量的測定を行う予定である。
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