水素結合による立体化学制御:アルコールの立体選択的エステル化反応
Project/Area Number |
06750876
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
有機工業化学
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
石原 一彰 名古屋大学, 工学部, 助手 (40221759)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 立体選択的エステル化反応 / アミン / 光学活性カルボン酸ハライド / カンファン酸ヨウ化物 / 水素結合 / メソジオール / 不斉アシル化反応 / ジアステレオ選択性 |
Research Abstract |
アルコールの立体選択的エステル化反応及びエステルの立体選択的加水分解反応では酵素を用いた研究が精力的に行われており有用な反応も既に多く報告されている。しかしながら、いずれも気質特異性が強く、酵素による気質一般性の高いこれらの反応は未だ皆無と言ってよい。そこで、酵素の代わりに適当なアミン塩基と光学活性カルボン酸ハライドを用いた立体選択的エステル化反応の開発を行った。カルボン酸クロリドを用いたアルコールのエステル化反応では生成する塩酸を中和するためアミンが必要である。この時アミンは予めアルコールの水酸基のプロトンと水素結合しており、これにより活性化されたアルコキシドがカルボン酸クロリドに求核攻撃してエステルが生成する。 アミン塩基として2,6-ジメトキシピリジン存在下、THF中、-78℃でカンファン酸ヨウ化物を用いてシス-エンド-2,3-ビス(ヒドロキシメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エンの不斉アシル化反応を行ったところ、88% deで(2S,3R)-モノアシル化体を得た。生成物のジアステレオ選択性はその^1H NMR(500MHz)スペクトル分析により決定した。また、生成物の絶対配置についてはそれを酸化、塩基処理して既知化合物のラクトンに誘導し、決定した。本反応ではカンファン酸ヨウ化物を用いると、塩化物を用いた場合に較べ、ジアステレオ選択性、反応性、共に向上した。また、溶媒やアミン塩基が本反応の立体選択性に大きく影響していることがわかっており、酵素反応と同様、水素結合が立体化学制御の鍵となっている。
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Report
(1 results)
Research Products
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