[2.n]メタシクロファンを基本骨格とするオリゴマーの合成とその特性
Project/Area Number |
06750878
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
有機工業化学
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
柘植 顕彦 九州工業大学, 工学部, 助教授 (80179986)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | シクロファン / ジアゾニウム塩 / ニトロ化反応 / シーマン反応 / 光異性化 |
Research Abstract |
1.4-t-ブチルトルエンを出発原料として数工程でシクロファンオリゴマー合成の基本骨格となる8,16-ジメチル[2.2]メタシクロファンを大量に合成した。また、同様に4-t-ブチルアニソールから8,16-ジメトキシ[2.2]メタシクロファンも合成した。まず、これらシクロファン類への有効な官能基導入法を開発した。 2.[2.2]メタシクロファン類をニトロ化し、ついで還元によりアミノ体へと誘導した。ここで、このニトロ化において、塩化メチレン-発煙硝酸の系が簡便かつ優れたシクロファン類のニトロ化試薬であることを見いだした。アミノ体から、重要な合成中間体となるシクロファンジアゾニウム塩を収率よく調整でき、これを利用して数多くの置換[2.2]メタシクロファン類を効率良く合成した。内部位にメトキシ基を有するシクロファンジアゾニウム塩の固体熱分解を行ったところ、非常に興味あることにジフッ素化体がほぼ50%の収率で得られた。一方、内部位がメチル基であるジアゾニウム塩の熱分解では、予期されたモノフッ化体のみが得られた。現段階では、この反応性の差異の原因は明らかではないが、ラジカル中間体を検出しており、この中間種が関与しているものと考えている。またシクロファンジアゾニウム塩のカチオン性をクラウンエーテルとの錯体生成により評価した。 3.二重結合が連結部となったシクロファンオリゴマーを得るために、[2.2]メタシクロファン類をフォルミル化し、これを利用して、まずスチルベン骨格を持つシクロファンを合成した。この化合物は光照射により異性化し、スペクトル挙動が種々変化するが、詳細は現在検討している。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)