Project/Area Number |
06750883
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
土井 隆行 東京工業大学, 工学部, 助手 (90212076)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 均一系触媒 / 不斉水素化 / HIVプロテアーゼ阻害剤 / C_2対称 |
Research Abstract |
容易に合成可能なビニルブロミド(1)をリチオ化し、DMFとの反応でエナ-ル2を得た。これをアリルアルコールに還元し,さらにブロモ化の後アセトニトリルアニオンとジアルキル化し3を得た。3をシアノ基のα位酸素化を経てケトンに変換した後、脱保護,酸化によりジカルボン酸4を合成した。この部分的にイタコン酸類似構造をとる基質4の均一系不斉水素化反応を検討した結果、つぎのことがわかった。 触媒にロジウム一価のカチオン錯体(例えば[Rh(COD)(-)-DIOP]^+ClO4^-)を用い、水素化を種々条件検討したが、基質の反応性が乏しく厳しい条件が必要であった。次にルテニウム触媒を用いて検討した。すなわち[Ru(OAc)2(-)-BINAP]を触媒として反応を行なったところ、34℃、水素圧50気圧で収率70%、dl:meso=2.7:1で望む5を得ることができた。このdl体5に関しては、4の対称な2つの二重結合に対する不斉水素化が独立におのおの68%eeで起こること、かつ2度の不斉水素化を繰り返すことにより、期待どおり5の光学収率が93%eeまで向上することがわかった。1回再結晶することでHIVプロテアーゼ阻害剤のコア部位となる5を光学的に純粋に合成することに成功した。
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