Project/Area Number |
06750904
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
高分子合成
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
野村 亮二 東京工業大学, 資源化学研究所, 教務職員 (40242317)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1994: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | ヨウ化サマリウム / 電子移動 / 極性変換 / ブロック共重合 / リビング重合 / アニオン重合 / カチオン重合 |
Research Abstract |
本研究は二価の希土類錯体が有する優れた還元特性を利用し、カチオンリビング重合生長末端のアニオン重合生長末端への直接変換系の構築を目的として行なった。 カチオン重合性モノマーであるテトラヒドロフラン(THF)をリビングカチオン重合させた後、ヨウ化サマリウムを作用させることによってポリ(THF)のカチオン重合生長末端が速やかに二電子還元され、末端に有機サマリウムを持つマクロアニオンが得られることが分かった。得られたマクロアニオンはアルデヒドやケトンなどの種々の親電子剤と反応することができ、形式的にはカチオン重合の親電子剤によるエンドキャッピングが達成することができた。さらに、このマクロアニオンはメタクリル酸エステルや環状エステルなどの種々のアニオン重合性モノマーの開始剤として働き、カチオン重合性モノマーとアニオン重合性モノマーのブロック共重合体をワンポットで合成できることが分かった。さらに、それぞれのユニット比も容易にコントロールすることができた。また、二官能性カチオン重合開始剤を用いることで、ABAタイプのトリブロック共重合体の合成も可能であった。 従来の極性変換反応では第二段の重合の低い開始剤効率のため、得られるブロック共重合体は多峰性を示すケースが多い。これに対し、本手法では定量的な開始剤効率が達成することができるため、単峰性のブロック共重合体を合成し得る点が大きな特徴である。本手法は機能性材料の合成において、全く新しい方法論を提供するものと期待できる。
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