Project/Area Number |
06750909
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
高分子合成
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
鈴木 将人 東京工業大学, 資源化学研究所, 助教授 (20179253)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ポリシラン / 色素 / ポルフィリン / フタロシアニン / ナフトシアニン / ジクロロシラン / 光電導 |
Research Abstract |
中心金属としジクロロシランあるいはジクロロゲルマンを有するデトラフェニルポルフィリン、フタロシアニン、ナフトシアニンとジクロロシラン誘導体との脱塩素重縮合により、これらの色素分子をポリシランの主鎖に導入することを試みた。ジクロロシラン誘導体としては主にフェニルメチルジクロロシランを用い、色素化合物をその2〜5モル%加えて、金属ナトリウムあるいは金属リチウムによって脱塩素反応を行った。反応溶媒(トルエン、THF、ジエチルエーテル)、反応温度(室温〜110℃)、反応時間、クラウンエーテル等の添加物の効果、試薬の加え方、超音波の作用などの様々な反応条件について検討を行った。その結果、条件を選べば、ポリシラン中にこれらの色素分子を導入することができることが判明(UV-VISスペクトルより)した。しかし、その導入量には限界(ユニット比約2%)があり、一部、色素分子の分解が起こっているようであった。また、生成ポリマーの分子量は数千程度が限界であった。上述の方法を用いる限りはこれらの欠点を克服することはかなり困難であると考えられ、今後、他の重合法(例えば、電気化学的脱塩素反応、遷移金属の使用)の適用を検討する必要がある。物性的な面では、今回得られた色素(テトラフェニルポルフィリン)含有ポリシランについて蛍光励起および発光スペクトルと光導電性について測定を行った。前者の検討によりポリシラン主鎖と色素分子の間のエネルギー移動を評価しようと試みたが、現在までのところよい結果は得られていない。また、ITO蒸着ガラス表面で製膜したポリマーフィルムに色素分子の吸収光の波長に合わせた光を照射したが、電導度の増大は認められなかった。しかし、この結果によって結論を下すのは早尚であり、ポリマーの構造や色素分子の導入量など合成上の問題を解決し、その結果得られたポリシランについて再検討する必要がある。
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