時間分解ESR法とOW-ESR法とを用いたラジカル重合の研究
Project/Area Number |
06750911
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
高分子合成
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
梶原 篤 大阪大学, 理学部, 助手 (50224415)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | ラジカル重合 / 成長速度定数 / 付加速度定数 / 電子スピン共鳴 / 時間分解ESR / CW-ESR |
Research Abstract |
本研究ではCW-ESR法によって従来観測困難であったブタジエンなどジエン化合物の成長ラジカルのESRスペクトルの観測に成功した。超高圧水銀灯照射下で観測すると、ブタジエン、イソプレン、2-メチル-1,3-ペンタジエン等ではS/N,解像度ともに良いスペクトルが得られ、その超微細分裂定数からいずれのモノマーの成長ラジカルも非局在化したアリル型のラジカルになっていることを明らかにした。これらジエン化合物の重合速度を見積るために重合におけるモノマーの減少速度(消費速度)をガスクロマトグラフィーで追跡した。成長ラジカル濃度はESRスペクトルの2回積分から見積り、その濃度と重合速度とから成長速度定数(kp)を決定した。ジエンについては時間分解ESR法によってリン中心ラジカルの付加速度定数も見積った。 また、スチレンなどのビニルモノマーの成長ラジカルのESRスペクトルも観測し、種々の温度におけるkpを決定するとともに、その結果から重合の活性化エネルギーも見積った。 更に、スチレンのラジカル重合の系では光重合と熱重合との間でkpに差があることも見出した。 嵩高い置換基を有するメタクリル酸誘導体では立体規則重合がおこることが知られているが、それらのモノマーの重合の活性化エネルギーを見積った。その活性化エネルギーがMMAの活性化エネルギーとほぼ同じことから、立体規則ラジカル重合は活性化エネルギーではなく、頻度因子に主として支配されて起こることを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
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