Project/Area Number |
06750912
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
高分子合成
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
和田 健彦 大阪大学, 工学部, 助手 (20220957)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 核酸 / 人工核酸 / 水溶液人工核酸 / アンチセンスRNA療法 / ポリアミノ酸 / α-ヘリックス構造 / β-シート構造 / 相互作用 |
Research Abstract |
近年の分子生物学等の急速な発展に伴い核酸の有する多様な機能が明らかにされ、種々の方面から核酸に対する興味が高まっている。しかし天然核酸の持つリン酸ジエステル骨格は、酵素などにより速やかに分解されてしまい工業的に扱うには種々の問題を有している。 これまで、核酸の機能を安定な合成高分子に付与した機能高分子(人工核酸)に注目し、種々の水溶性人工核酸を合成し報告してきた。さらにこれらの水溶性人工核酸とDNA、RNAとの相互作用等の性質および機能について一連の研究を行なってきた。 しかし、これまで報告した高分子反応を用いた合成法では配列を制御し、複数種類の核酸塩基を導入することは困難であった。核酸塩基配列を有する人工核酸は相補的塩基に対する分子認識能の向上、配列依存性の核酸機能の解明、また最近注目されているアンチセンスRNA療法への応用等に不可欠であり、その合成は様々な方面から待ち望まれている。本研究はポリアミノ酸を主鎖とする人工核酸の高次構造がその機能に及ぼす影響について明らかにすることを目的としておこなわれた。 昨年度、配列を制御した人工核酸の合成にアミノ酸の配列制御縮合反応を応用し、塩基配列を有する人工核酸の合成に成功したので、本研究ではヌクレオシドを有するグルタミン酸誘導体を核酸認識部位として用い、種々のアミノ酸とのオリゴアミノ酸を合成した後、ポリマー化し、α-ヘリックス構造やβ-シート構造を有する人工核酸を合成した。高次構造を有する人工核酸とDNA、RNAとの相互作用やコンホメーション変化について検討した。縮合するアミノ酸をグルタミン酸やリシリン、セリン等と変化させ側鎖部の電荷が相互作用等についても明らかにできた。
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