導電性Langmuir-Blodgett膜による超格子構造の確立
Project/Area Number |
06750931
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
高分子構造・物性(含繊維)
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
陸川 政弘 上智大学, 理工学部, 助手 (10245798)
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Project Period (FY) |
1994 – 1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ラングミュアー・ブロジェット膜 / 超格子構造 / 量子効果 / 電子伝導性 / ポリ(3-ヘキシルチオフェン) / ポリピロール / ドープ / ステアリン酸 |
Research Abstract |
本研究では、数十Aオーダーの導電性高分子超薄膜をLangmuir-Blodgett法により作製し、これと禁止帯の大きさが異なる他の導電性高分子超薄膜を交互積層することにより、高分子材料による超格子構造の確立について検討し、次の結果を得た。 1.導電性高分子の分子設計 (1)Langmuir-Blodgett法で成膜可能な可溶性導電性高分子として、ポリ(3-アルキルチオフェン)を立体規則性重合により合成し、ほぼ100%頭尾結合を有するポリマーが得られた。 2.導電性Langmuir-Blodgett膜の作製と膜構造解析 (1)立体規則性重合により得られたポリ(3-アルキルチオフェン)は、単独でも、ステアリン酸等の長鎖脂肪族酸との混合でもLB膜化が可能であった。 (3)立体規則性重合によって得られたポリ(3-ヘキシルチオフェン)のLB膜のバンドギャップは、約2.26eVであり、通常の方法で合成したポリ(3-ヘキシルチオフェン)のLB膜より約0.22eV低い値を示した。 3.導電性Langmuir-Blodgett膜の電気特性 (1)得られたLB膜は、NOPF_6、I_2、SbCl_5等によりド-ピング可能であり、最高で100S/cmの値を示した。 4.超格子構造の作製 (1)上記方法によって得られたポリチオフェンLB膜と、気水界面重合法により得られたポリピロール超薄膜とを交互に積層することで、異種導電性高分子による超格子構造が確立された。 (2)ピロールモノマー、ポリ(3-ヘキシルチオフェン)、3-オクタデカノイルピロールの混合溶液を塩化鉄を含む水層上に展開することで、ポリチオフェンとポリピロールによる2層構造膜が形成され、その気水界面膜を積層することにより超格子構造を有する薄膜が得られた。 現在、得られた膜を用いて量子効果の確認と素子化の検討を行っている。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)