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水稲の倒伏抵抗性を規定する稈基部の物理的、化学的性質とその遺伝子支配の解明

Research Project

Project/Area Number 06760013
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 作物学
Research InstitutionTokyo University of Agriculture and Technology

Principal Investigator

大川 泰一郎  東京農工大学, 農学部, 助手 (80213643)

Project Period (FY) 1994
Project Status Completed (Fiscal Year 1994)
Budget Amount *help
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Keywords遺伝子支配 / 稈の挫折時モーメント / 水稲 / 断面係数 / 倒伏抵抗性 / 曲げ応力 / リグニン
Research Abstract

水稲の倒伏抵抗性を規定する要因を明らかにするため、稈の物理的、化学的性質の異なる3品種を用いて地上部の環境条件を変化させたとき、稈基部の物理的、化学的性質がどのように変化するのか、この要因が品種によって異なるかどうか検討した.その結果、3品種の倒伏程度、倒伏指数は個体群の周辺区にさらす処理(周辺区)では対照区に比べて小さく、遮光区で大きくなった.この変化には稈の挫折時モーメントの変化と密接に関係し、稈の挫折時モーメントは周辺区で大きく遮光区で小さかった.稈の挫折時モーメントを断面係数と稈の材質と関係する曲げ応力に分けて検討した.結果、3品種とも曲げ応力の変化には細胞壁の構成成分であるグルコール、キシロース、リグニンの密度の変化と密接に関係したが、この関係は品種によって異なった.すなわち、曲げ応力が大きいことに特徴のある台中189号ではリグニンなど細胞壁構成成分の密度が大きくなるのに伴う曲げ応力の増加程度が大きく、少ない密度で効率的に曲げ応力が大きくなる性質を備えていることが明らかとなった.さらに、倒伏抵抗性に関係する形質の遺伝について明らかにするため、稈の挫折時モーメントの大きい中国117号と小さいコシヒカリとを交配し、稈の挫折時モーメント、断面係数および曲げ応力がどのように遺伝し分離するかをそれらF_1、F_2を用いて検討した.その結果、稈の挫折時モーメント、断面係数の大きい中国117号の形質は優性に遺伝し、これらの形質の遺伝率は高いことがわかった.F_2個体の中には、断面係数が大きく曲げ応力がともに大きい個体が少数あることが明らかとなった.
以上、水稲における倒伏抵抗性を規定する要因とその遺伝子支配の解析より、倒伏抵抗性を付与するためには、稈の断面係数が大きく、細胞壁構成成分、とくにリグニン密度が大きく、少ない密度で効率的に曲げ応力が大きくなる性質を備えていること、また遺伝率の高い断面係数と曲げ応力の大きい個体を選抜することにより、耐倒伏性の強い品種を育成する可能性のあることが明らかとなった.

Report

(1 results)
  • 1994 Annual Research Report
  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 大川泰一郎: "水稲稈基部の挫折強度形質の遺伝分析" 日本作物学会紀事. 63(2). 39-40 (1994)

    • Related Report
      1994 Annual Research Report
  • [Publications] Taiichiro Ookawa: "Transcriptional regulation of maize C_4Ppcl by cytokinin and abscisic acid" Plant & Cell Physiology supplcment. (発表予定). (1995)

    • Related Report
      1994 Annual Research Report

URL: 

Published: 1994-04-01   Modified: 2016-04-21  

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