Project/Area Number |
06760021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
園芸・造園学
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
松本 省吾 岐阜大学, 教育学部, 助教授 (90241489)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | リンゴ / 自家不和合性 / 系統分類 |
Research Abstract |
ナス科のタバコ等から単離された自家不和合性に関与する遺伝子群(S-RNase)でよく保存されている領域をもとに、2種類の合成オリゴヌクレオチドプライマーを作製し、PCR法を用いてリンゴからS-RNaseと相同性を有する2種類のゲノミッククローン、A-2(312bp)、A-4(294bp)を単離した。A-2、A-4ともに、既知のS-RNaseと相同な位置に、ほぼ同じ長さのイントロンと推定される塩基配列を含んでおり、両者は、推定アミノ酸配列レベルで37%の相同性を有していた。また、アミノ酸配列レベルで、A-2はトマトのS-RNaseと40%、A-4はジャガイモのS-RNaseと37%の相同性を有していたが、A-2は、S-RNaseと相同性を持つシロイヌナズナ等由来のS-like RNase遺伝子群とも46-66%と高い相同性を有していた。 両クローンを用いたリンゴ野生種、栽培品種を用いたRFLP解析の結果、自家和合品種と自家不和合品種の間でバンドパターンが大きく異なることが明らかとなった。すなわち、自家和合品種(Malus domestica cv.Megumi)において、その両親である自家不和合品種(Malus domestica cv.Ralls JanetおよびJonathan)に見られるバンドのいくつかが欠失していた。この自家和合品種のバンドパターンは、自家交配により得られた自家和合形質を有する後代においても変わらなかった。また、調べた33種の自家不和合品種のいずれとも一致しなかったことから、本クローンは、自家和合と自家不和合品種・個体の早期選抜の分子マーカーとして有用であることが示唆された。さらに、野生種の識別および栽培品種の分類・識別の分子マーカーとして有効であることも明らかとなった。
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