Project/Area Number |
06760048
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
植物保護
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
小林 一成 三重大学, 生物資源学部, 助手 (90205451)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 非宿主抵抗性 / 細胞骨格 / アクチン |
Research Abstract |
本研究は、植物の非宿主抵抗性発現へのアクチン繊維の関与を検討するため、以下の実験を行った。 1.部分的に解剖したオオムギ子葉鞘系にE.pisi、ウリ類炭そ病菌Colletotrichum lagenarium等を含む約20種の非病原菌を接種した。このうち7種はオオムギ細胞に侵入を試みたので以下の実験に用いた。菌が接種された子葉鞘をサイトカラシン処理したところ、非病原菌は例外なく全て感染可能となった。また、非病原菌が侵入を試みた細胞にはアクチンの急激な配列変化が認められた。 2.E.pisiを子葉鞘に接種後、マイクロマニピュレーターを用いて病原菌のE.graminisを同一細胞に移植接種した結果、病原菌の感染率はほぼ0%となり、オオムギ細胞に強い抵抗性が誘導された。一方、非病原菌が侵入に失敗した細胞をサイトカラシン処理後、E.graminisを移植すると感染率は完全に回復し、抵抗性は打破された。 3.タバコ、トマト、キュウリ、ダイズを含む双子葉植物4種、およびオオムギ、コムギ、ライムギ、エンバク、トウモロコシを含む単子葉植物5種にE.pisiを接種し、葉、子葉鞘等の組織をサイトカラシン処理した結果、トウモロコシを除く全ての植物にE.pisiは感染可能となった。 以上の結果から、非病原菌によってオオムギ細胞に誘導されるアクチン繊維の関与する抵抗性は非宿主抵抗性であることが明らかになると共に、この抵抗性機構が植物種に関わらず普遍的に発現する可能性が強く示唆された。今後、抵抗性発現におけるアクチンの機能およびその制御機構を検討する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)