植物細胞における陰イオン輸送体に関する分子論的研究
Project/Area Number |
06760080
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
応用微生物学・応用生物化学
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
森山 龍一 名古屋大学, 農学部, 助手 (60191061)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 植物細胞 / 陰イオン輸送体 / 陰イオン |
Research Abstract |
植物における陰イオンの取り組み及び排出に関わる蛋白質の同定、更にその構造及び機能につき分子論的解析を行うことにより、植物における無機栄養素、特にリン酸イオンの取り込みの機構並びに海水産植物の耐塩機構と陸上植物における塩害との関連などを解明することを目的として以下のような計画のもとに実験を行い、下記に示す成果を得た。 赤血球膜に存在するバンド3蛋白質は最もよく研究されている陰イオン輸送体であるが、近年その類似体が他の多くの組織細胞にも存在することが報告されつつあり、それらは極めて高い相同性を示すと供に、全ての輸送体がスチルベン誘導体により特異的に阻害されることが知られている。スチルベン誘導体は植物における陰イオン輸送をも阻害することが報告されているので、動物の輸送体と類似の蛋白質-少なくとも阻害剤の結合部位が類似する蛋白質が植物細胞にも存在することが予想された。そこで、まず赤血球膜バンド3蛋白質におけるスチルベン誘導体結合部位を同定することより始め、その結果バンド3タンパク質におけるスチルベン誘導体DIDSの結合部位を他に先駆けて初めて直接的に示し、さらにその周辺のアミノ酸配列の種による違いがその機能の違いと関連することを示唆する研究成果を発表した(学術雑誌に掲載された論文2編)。またこの成果を受けて、阻害剤結合部位の構造との相同性を指標とする免疫学的手法を用いた蛋白質レベルでの類似体検索、及びPCR等の分子生物学的手法を用いた遺伝子レベルでの類似体検索の二つの異なる方法で植物細胞における陰イオン輸送体の同定を試みたが、残念なことに本年度内では蛋白質の同定までには至らなかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)