Project/Area Number |
06760105
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bioproduction chemistry/Bioorganic chemistry
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
横山 憲二 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助教授 (80242121)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 農薬 / 免疫反応 / 水晶振動子 / バイオセンサー / 免疫センサー |
Research Abstract |
近年、ゴルフ場で使用する農薬による環境汚染が社会問題として取り上げられている。これの従来の検査方法は操作が複雑であったり、現場での測定が困難などの問題点も多かった。そこで本研究では、水晶振動子を用いる農薬センサーの開発を試みた。すなわち、以下のような原理により農薬の測定を行った。水晶振動子の表面に測定する農薬に対する抗体を固定化し、抗原である農薬が水晶振動子表面に固定化された抗体と結合し、それにともない水晶振動子表面で重量変化が生じる。この重量変化を水晶振動子の共振周波数の変化として測定することができる。農薬の分子量は小さいため、水晶振動子表面での重量変化が少なく共振周波数変化が極めて小さいと予想されるので、本研究では一定量のあらかじめタンパク質を標識した農薬と競争反応させることにより、共振周波数変化を増大させることを検討した。なお、本研究ではトリアジン系除草剤を用い、その中でアトラジンを主な測定対象とした。 実験は以下のようにして行った。まず抗体を固定化後、水晶振動子を真空乾燥させ、共振周波数の測定を行った(F1)。次に、アトラジンとタンパク質標識アトラジンを競合させ、水晶振動子表面で免疫反応を行わせた。水晶振動子を水洗、乾燥後、共振周波数を測定した(F2)。共振周波数変化(ΔF=F1-F2)を算出し、これを指標とした。その結果、アトラジンの非特異的吸着による影響は10%程度で小さいことが示され、また0.001から10ppbの範囲でアトラジン濃度の測定が可能であることがわかった。次に種々のトリアジン系農薬について調べたところ、アトラジンと同等の応答値が得られた。シマジンの水質環境基準は3ppbであることからも本システムは十分に高感度であり、農薬センサーとして利用できることが明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)