プラスミド接合伝達活性化ペプチド″細菌の性フェロモン′と結合タンパク質の分子構造
Project/Area Number |
06760108
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bioproduction chemistry/Bioorganic chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中山 二郎 東京大学, 農学部, 助手 (40217930)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | Enterococcus faecalis / プラスミド / 細菌の性フェロモン / オリゴペプチド / アミノ酸配列 |
Research Abstract |
溶血性連鎖球菌の一種Enterococus faecalisには、プラスミド受容菌が分泌するペプチド″性フェロモン″により、その伝達を活性化されるプラスミドが存在する。フェロモンのシグナリングの機構はまだほとんどが不明であるが、まず供与菌細胞表層に存在するフェロモン結合タンパク質が、最初にフェロモンを結合することが示唆されている。本実験は、そのフェロモンと結合タンパク質の相互作用を分子構造レベルで明らかにし、ペプチド-タンパク質間の相互作用にいくつかの普遍的な法則性を見いだすことを最終目的としている。 当該年度は、まず性フェロモンの一種cOB1の構造決定を行った。15リットルの培養液より4.3μgのcOB1の単離に成功し、アミノ酸配列H-Val-Ala-Val-Leu-Gly-Ala-OHを決定した。 フェロモン結合タンパク質に関しては、フェロモンの一種cAM373の125Iラベルを用いた実験により幾つかの知見を得ることができた。スキャッチャードプロット解析により、フェロモン受容細胞とラベルフェロモンの解離定数は1.3nM。一細胞あたり結合タンパク質は、千個程度存在することが示唆された。しかしcAM373は結合後分解され細胞外へ放出されることも判明した。この分解が、フェロモンのシグナル受容において生物学的意義のある現象かどうかさらに調べることが今後の課題である。またさらに、タンパク質レベルで、フェロモンと結合タンパク質の相互作用を研究するために、フェロモン結合タンパク質を精製することも今後の課題である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)