Project/Area Number |
06760128
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
食品科学・栄養科学
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
西山 和夫 宮崎大学, 農学部, 助教授 (40164610)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 神経栄養因子 / 無血清細胞培養法 / 無血清マウス胎児細胞 / アストロサイト |
Research Abstract |
アルツハイマー病との関連で注目されている神経成長因子や脳由来神経栄養因子等の神経栄養因子が神経系を構成する細胞の一種であるアストロサイトによって産生されることが明らかにされている。これまで神経栄養因子産生の研究に用いられてきたアストロサイトは株化した細胞ではなく、各実験毎にマウス脳から分離され、その分離に一週間以上を要していた。本研究は、アストロサイトによる神経栄養因子産生を促進する食品成分のより簡便な検索法の確立をめざし、アストロサイトの前駆細胞であることが知られている無血清マウス胎児細胞による神経栄養因子の産生について検討したものである。はじめに、無血清マウス胎児細胞による神経栄養因子の産生についてノーザンブロット法で調べたが、神経成長因子のメッセンジャーRNAは検出されなかった。この原因としてノーザンブロットに使用したプローブがヒトの神経成長因子のための短い合成オリゴヌクレオチドであったために検出感度が低かったことが考えられる。次に無血清マウス胎児細胞の濃縮コンディションドミィディアム中の脳由来神経成長因子をウェスターンブロット法で調べたところ、ごくわずかではあるが産生が認められた。しかし、ノーザンブロットによる脳由来神経栄養因子メッセンジャーRNAは神経成長因子と同様に無血清マウス胎児細胞からは検出されなかった。アストロサイトへの分化は種々のサイトカイン類で制御されているが、細胞の増殖を阻害した条件下で分化しやすいことを明らかにした。現在のところ、無血清マウス胎児細胞から分化させたアストロサイトはマーカーであるグリア繊維性酸性タンパク質を発現させることは容易であるが、分化した細胞を増殖させる培養条件が明らかではない。今後、神経栄養因子の検出法とアストロサイトに分化させた後の細胞の培養条件の検討が必要である。
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