Project/Area Number |
06760175
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General fisheries
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
原田 泰志 三重大学, 生物資源学部, 助教授 (50228657)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 種苗放流 / 資源管理 / 栽培漁業 / 環境変動 / 遺伝 資源 / 漁獲方策 / 放流効果 |
Research Abstract |
資源変動下での放流と漁獲の方策について以下の3つの問題を検討した。 1:変動に対応した放流量調節の意義の評価 環境収容力異常に放流しても加入量が増大しない場合には、いつも環境収容力ちょうどいっぱいになるように放流する穴埋め型の放流が、費用節約のためには望ましい。しかし、このメリットはつねに大きいとはかぎらず、調節にかかるコストとの兼ね合いで、調節すべきかいなかを決める必要がある。そこで、この穴埋め放流のメリットを評価する目的で数理解析をおこなった結果、メリットは天然再生産の変動が大きいほど大きく、また放流による一尾の加入量増大に必要な放流の可変費用と水揚げ一尾の価格の比が中庸のときに大きいことが明かになった。具体的な状況における検討は今後の課題だが、ここでもちいた手法はその際にも有効で、ここで得られた結果は定性的に成立するものと期待される。 2:変動する放流対象資源の漁獲方策に関する検討 再生産関係が時間変動している資源に毎年一定量の放流がおこなわれている状況をシミュレーションモデル化し、解析した。その結果、放流がない場合には大きかった目標取り残し親魚量一定方策(平均漁獲量を最大化する方策)と漁獲率一定方策の間の平均漁獲量の差は、放流により無視できるほどに減少した。すなわち、放流対象資源においては、比較的実現が容易でまた漁獲量変動が小さい漁獲率一定方策で、ほぼ最適な管理が行える可能性が示された。 3:資源変動と放流の遺伝的影響 放流が天然集団にあたえる遺伝的影響が懸念されていることを踏まえ、資源変動のもとでの遺伝的影響の大きさを評価する解析を行った。その結果、変動があることにより、遺伝的影響が大きくなること、また穴埋め放流方策は遺伝的影響を大きくすることが明かになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)