魚類皮膚スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)分子の異質性
Project/Area Number |
06760185
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Fisheries chemistry
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中野 俊樹 東北大学, 農学部, 助手 (10217797)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | スーパーオキシドジスムターゼ / 活性酸素 / 魚類 / 皮膚 |
Research Abstract |
1.ヒラメ皮膚スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)の精製:ヒラメ皮膚黒色部から調製した抽出液をDEAE-およびSP-Toyopearlによるイオン交換クロマトグラフィーに供することで2本存在するCu,Zn-SODアイソマ-の内の一方を電気泳動的に均一に精製することに成功した。 2.精製SODの分子的性質:(1)本SODをSuperose 12HRによるFPLCで分析したところ、その分子量は約65000Daと推定された。さらに、変性剤存在下の電気泳動(SDS/PAGE)によりサブユニット組成を分析したところ、そのサブユニットは約16000 Daであることが明らかとなった。さらに、サブユニットへの解離は還元剤(2-メルカプトエタノール)の有無によらず起こった。すなわち、本SDOはネイティブな状態ではサブユニット4個からなる4量体構造をとっており、そのサブユニット間の結合はジスルフィド(S-S)結合によるのではなく非共有結合によるものと思われる。一方、市販のウシ赤血球Cu,Zn-SODを同様に分析したところ、それは約16000 Daのサブユニット2個からになる2量体でありその構造の維持にはS-S結合が関与していることが示され、これは既往の報告と極めて良く一致した。(2)等電点電気泳動により本SODの等電点は約6.3と求められた。一般に哺乳類SODの等電点はほとんどが酸性であることが報告されており、中性域に等電点を持つ本SODは珍しいといえる。 3.精製SODの免疫化学的性質:(1)ポリクローナル抗体の作製:ウシ赤血球SODを家兎に免疫し、約2ヶ月間かけて抗体を作製することに成功した。(2)精製SODとウシSODの固相法酵素イムノアッセイ(ELISA):作製した抗体はウシSODと高い抗原抗体反応を示したが、一方、精製SODとは全く反応しないことが明らかとなった。すなわち、本SODとウシSODはその抗原認識部位が異なるものと推察された。 4.以上のようにヒラメ皮膚には分子化学的に極めてユニークなSODが存在することが明らかとなり、それは免疫化学的に他生物種のSODとも異なることが示されたのは本研究が初めてであると思われる。
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Report
(1 results)
Research Products
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