オウギガニ科有毒ガニが保有するフグ毒関連未知成分の分離・同定
Project/Area Number |
06760191
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Fisheries chemistry
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
荒川 修 鹿児島大学, 水産学部, 助手 (40232037)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | スベスベマンジュウガニ / フグ毒 / テトロドトキシン / 11-オキソテトロドトキシン / 11-ノルテトロドトキシン-6(R)-オール |
Research Abstract |
本研究では、石垣島小島産スベスベマンジュウガニAtergatis floridusよりフグ毒関連の未確認の2成分を分離し、それぞれ11-oxotetrodotoxin(11-oxoTTX)および11-nortetrodotoxin-6(R)-o1(11-norTTX-6(R)-o1)であることを明らかにすることができた。その概要は以下のとおりである。 1993年9月に沖縄県石垣島小島で採取したスベスベマンジュウガニ17個体計300gを試料とした。塩酸酸性80%エタノールで毒を抽出し、ジクロルメタンで脱脂後、活性炭処理を行なった。得られた粗毒をBio-Gel P-2およびBio-Rex70カラムを用いるクロマトグラフィーに繰り返し付し、最終的にtetrodotoxin(TTX)と未確認の2成分(TTX-U1およびTTX-U2と仮称)を分離した。TTX-U1、U2の収量はそれぞれ0.9mg、0.2mgで、マウスに対する比毒性は、3,800MU/mgおよび2,200MU/mgと測定された。これらはTLC分析においてRf値0.42および0.35に単一スポットを、HPLC分析において保持時間12.6および19.7分に単一ピークを、さらにESI/MSにおいてm/z 336.1および290.3に分子イオンピーク(MH^+)を与えた。TTX-U1はNaBH_3CNにより還元され、TTXに変換した。以上の知見と、^1H NMRスペクトルにおける各プロトンのケミカルシフト値(帰属は^1-^1H COSYスペクトルにより確認)から、TTX-U1、U2はそれぞれ11-oxo-TTXおよび11-norTTX-6(R)-o1であると結論した。
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Report
(1 results)
Research Products
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