ラットの精子発生におけるアクチビンおよびフォリスタチンの役割
Project/Area Number |
06760255
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Basic veterinary science/Basic zootechnical science
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小川 健司 東京大学, 農学部, 助手 (50251418)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | フォリスタチン / 精子発生 / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
アクチビン結合タンパク質であるフォリスタチンは、アクチビンのFSH分泌刺激、赤芽球の分化誘導、初期胚における中胚葉の誘導などの作用を阻害する事が知られており、インヒビンやアクチビンの調節物質として注目されている。近年、精子発生においてもインヒビンおよびアクチビンが作用する事が報告されているが、その詳細な機構については不明な部分が多い。また、フォリスタチンの精子発生における役割は未だ明らかではない。今回、我々は、精子発生におけるフォリスタチンの機能を解明するため、ラット精巣におけるその発現を免疫組織化学的に検討した。 成熟雄ラット4匹をブアン液で潅流固定後、精巣を摘出し、常法にしたがってパラフィン切片とし、免疫組織化学を施した。使用した抗体は、フォリスタチンのアミノ酸123-134残基に対して作製された抗ペプチド抗体である。 フォリスタチンの免疫反応はステージ7-12の後期パキテン期精母細胞の細胞質および核ならびに円形精子細胞の核に認められたが、精祖細胞では全く見られなかった。精母細胞の細胞質での反応は、減数分裂に伴って消失したが、核での反応は次第に反応を強め、円形精子細胞において最大となった。この反応も、精子細胞が伸張を始めると共に弱まり、ステップ10の精子細胞では全く認められなくなった。これらの結果から、フォリスタチンの発現はステージ特異的である事が示された。また、免疫染色の経時的変化から推定すると、フォリスタチンは後期パキテン期精母細胞で作られ、核へ移行することが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
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