Project/Area Number |
06760258
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Basic veterinary science/Basic zootechnical science
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
今川 智敬 鳥取大学, 農学部, 助手 (20232605)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | クロム親和性細胞 / シナプス / 系統発生 / コイ / ニワトリ |
Research Abstract |
材料としてコイの頭腎、ニワトリおよびウシの副腎を用いて、クロム親和性細胞とそれに連絡する神経線維について光学顕微鏡および透過電子顕微鏡にて観察した。その結果、ウシは有髄神経線維がニワトリおよびコイでは無髄神経線維がクロム親和性細胞間に見られ、それらの神経線維はシナプスによってクロム親和性細胞に結合していた。シナプス終末はウシおよびニワトリでクロム親和性細胞表面に結合するものと細胞内に陥入するものが認められたが、コイにおいては大部分が細胞内に陥入して結合していた。シナプス終末内の超微形態は3種とも多数の小胞と有芯顆粒を有する交感神経節前線維の特徴を有していた。またシナプスの出現頻度は、ウシおよびニワトリにおいてはクロム親和性細胞一個あたり一個以上であったが、コイにおいては一個以下であり、またシナプスの出現頻度が頭腎の部位によって異なることが明らかとなった(頭腎上部で0.49、下部で0.22)。このことは魚類頭腎のクロム親和性細胞の神経支配が未発達であり、コイ頭腎内には系統発生学的に分化段階(神経との連絡の程度)の異なるクロム親和性細胞が存在していると考えられた。 組織化学的に上記動物のクロム親和性細胞のチロシン水酸化酵素を検出したが、細胞内での同酵素の分布の局在性は認められなかった。クロム親和性細胞への交感神経の支配程度を明らかにするためにはアセチルコリンレセプターの検出等のより詳細な検討が必要である。 上記のコイのシナプス終末の形態およびその出現頻度に関する所見は、Journal of Anatomy に投稿中である。
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