Project/Area Number |
06770012
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General anatomy (including Histology/Embryology)
|
Research Institution | Shimane Medical University |
Principal Investigator |
橋本 龍樹 島根医科大学, 医学部, 助手 (90252907)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 粗面小胞体 / ゴルジ装置 / ブレフェルジンA / 超高圧電顕 / 免疫電顕 / マンノシダーゼ II |
Research Abstract |
浮遊培養細胞(マウス抗体産生ハイブリドーマ細胞)におけるゴルジ装置およびその周囲特に粗面小胞体との関連について免疫電顕および超高圧電顕を用いて詳細に観察した。免疫電顕では、2%ゼラチンに包埋し、従来の2.3Mより高濃度の3.0Mしょ糖水溶液に浸漬後、凍結超薄切片を作製し、ゴルジ装置のシス側のマーカーエンザイムであるマンノシダーゼII(man II)に対する抗体を用いて染色した。その結果、核周囲に三日月状の形をしたゴルジ装置と思われる腔の壁にman IIの局在を認めた。通常の透過電顕では層板状に観察されたが、免疫電顕における試料作製時に変形したとも考えられる。また、シス側をZIO染色により染め分け、トランス側ではチアミンピロフォスファタアーゼ(TPPase)活性検出し、超薄切片を作成しゴルジ装置及び粗面小胞体の位置を透過電顕にて確認した後、同じブロックの同じ場所を厚さ0.5〜1.0μmの切片を作成し、1000kV超高圧電子顕微鏡にて観察し、さらにひき続き超薄切片を作成し観察してゴルジ装置各層のつながり及び粗面小胞体との連続性の有無を検討したが、超高圧電顕で観察された像と電顕で観察された像と対応させることは出来なかった。しかし、ゴルジ装置辺縁部と片側より細管が伸びている像が得られた。次に、分泌阻害剤ブレフェルジンA(BFA)のゴルジ装置への作用を同様に詳細に観察した。処理後30分においてゴルジ装置は消失し、免疫電顕によるman IIの分布は拡大した粗面小胞体内に局在を認めた。一方、超高圧電顕による処理後5分のTPPase活性検出した像においては、ゴルジ装置全体に活性を認めた。観察された所見より、シス側のマーカーエンザイムであるman IIはBFAの作用によりゴルジ装置から小胞体への逆方向の輸送が起こった事を示し、これまで行ってきた酵素化学的手法によって得られた所見を支持するものであった。
|