Project/Area Number |
06770020
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General anatomy (including Histology/Embryology)
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
秋元 義弘 杏林大学, 医学部, 講師 (60184115)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 内在性β-ガラクトシド結合性レクチン / ニワトリ胚 / 表皮 / 基底膜 / VitaminA / 細胞外マトリックス |
Research Abstract |
今回、14kD-レクチンのニワトリ胚真皮における局在をin vivo並びにin vitro系を用いて組織化学的に検討した。 ニワトリ胚(孵卵13、15、17、20日齢)脚部の皮膚を、4%ホルムアルデヒドで室温、1時間固定後、2.3Mショ糖に浸漬し、凍結準超薄切片を作製し、抗14K-レクチン抗体と反応させ、螢光法にて局在部位を光顕的に観察した。また孵卵13日ニワトリ胚脚部より皮膚を採取、ハイドロコーチゾン(HC,10^<-8>M)あるいはレチノール(20μg/ml)を添加した培地にて培養した後、同様に処理した。また電顕観察には、前固定後、Lowicryl k4m包埋超薄切片を作製、抗14K-レクチン抗体を作用させ、コロイド金を用いた間接標識法により結合部位を可視化した。 ニワトリ胚(孵卵13日齢)の未分化な皮膚(脚部)をEDTA(0.4%,37℃、30分間)またはDispase(1000 units/ml、37℃、30分間)処理により表皮と真皮とを分離し、基底膜を除去する。このようにして得た表皮と真皮とを再結合し、ミリポアフィルターに貼り付け、合成培養液(BGJb)にて培養し、上記と同様の方法にて14kD-レクチンの局在を経時的に観察した。 光顕的に観察すると、in ovo,in vitro系いずれの場合にも、未分化の皮膚では真皮における反応は微弱であった。表皮の角化に伴って真皮の反応が増強した。またretinol投与により粘液化生を来した表皮では、14kD-レクチンの発現は抑制されるのに対し、真皮では発現は抑制されなかった。電顕的には基底膜、細胞外基質、一部の線維芽細胞の細胞質と核に陽性反応が見られた。表皮真皮再結合実験より基底膜形成過程において14kD-レクチンは真皮のほとんどの線維芽細胞において産生され、早い時期から基底膜の形成に預かることが明らかになった。以上の結果から真皮における14kD-レクチンは皮膚の分化に伴ってその発現が変化し、また基底膜の形成過程に関与することが示唆された。
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