内側視索前野の性ホルモン受容体遺伝子発現のエストロジェンによる調節
Project/Area Number |
06770056
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental physiology (including Physical medicine and Nutritional physiology)
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
船橋 利也 横浜市立大学, 医学部, 助手 (70229102)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | Estrogen / Estrogen receptor / Mediobasal hypothalamus / Preoptic area / mRNA / Aging / Rat / PCR |
Research Abstract |
本研究の目的は、中枢神経系における主たる性ホルモン受容体存在部位である、内側視索前野および視床下部内側基底部において、エストロジェンによる性ホルモン受容体のmRNAの調節の異同を明らかにすることであった。その点では本研究の結果は十分に満足できるものである。すなわち、エストロジェン投与により、視床下部内側基底部ではエストロジェン受容体mRNA発現量が減少するにもかかわらず、内側視索前野ではそのmRNA発現量は全く変化しないことが明らかとなった。このことは両部位でのエストロジェンによるエストロジェン受容体mRNAの調節が異なることを示している。さらにはこれらエストロジェンによるエストロジェン受容体mRNA調節の加齢による変化がこの両視床下部部位で異なることも同時に明らかにし得た。すなわち、視床下部内側基底部では既に中年期において、エストロジェンによるエストロジェン受容体mRNAの減少反応がおこらなくなるが、一方、このようなことは内側視索前野ではおこらないことが明らかとなった。問題点としてはこれらエストロジェン受容体mRNAの変化を反映して蛋白レベルでも同様のことがおこるのか、生理学的な役割はあるのか、その機序は、などが挙げられ、今後の検討が必要である。また、エストロジェンによって調節される遺伝子の加齢による変化は興味ある事であり、より老化した状態での検討が必要であると考えられた。 エストロジェンの2相性効果は少なくとも本研究の結果からは、時間的な経過ではない可能性が示唆され、今後空間的な検討、すなわち組織学的に区別することが必要であると思われた。今後はこの点をふまえて、in situ Hybridization法により検討していきたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)