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がん転移形成におけるムコ多糖糖鎖の役割

Research Project

Project/Area Number 06770174
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Experimental pathology
Research InstitutionKanazawa Medical University

Principal Investigator

甲野 裕之  金沢医科大学, 医学部, 助手 (20221236)

Project Period (FY) 1994
Project Status Completed (Fiscal Year 1994)
Budget Amount *help
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Keywordsムコ多糖 / コンドロイチン硫酸 / がん転移 / 転移抑制 / B16BL6細胞
Research Abstract

がん細胞の転移課程におけるムコ多糖の役割を解析する目的で、硫酸基およびフコースを多く含有する新規コンドロイチン硫酸(CSK)を用い、ムコ多糖糖鎖の構造とがん転移能との関係について検討を行なった。
1.CSKはB16BL6細胞の実験転移能を同程度の硫酸基を含有するヘパリンと同様に抑制したが、主鎖が同一のコンドロイチン硫酸A(CSA)では抑制作用は認められなかった。
2.CSKはB16BL6細胞と細胞外マトリクスとの接着には影響せず、in vitroにおけるがん細胞と血管内皮細胞との接着に対しても影響しなかった。また、in vivoでのB16BL6細胞の肺滞留細胞数は実験転移能を抑制したヘパリンでは有意に低下していたがCSKでは全く抑制作用を示さなかった。
3.蛍光標識したCSKを用いてB16BL6細胞との結合性について検討した。その結果、B16BL6細胞では細胞膜および核周辺にCSK結合部位が存在し、細胞膜への結合は細胞密度が低い状態の方が高かった。
4.CSKは細胞密度の低い条件であるB16BL6細胞のコロニー形成に対して著明な抑制作用を示した。CSKによるコロニー形成抑制作用はCキナーゼ阻害剤であるCalphostin Cの処理により解除された。
5.CSK耐性株を樹立し実験転移能を検討した結果、親株よりも有意に転移能が低下していた。CSK耐性株では接着分子の中でCD44の発現がわずかに低下していたが、カドヘリン、ICAM-1、LFA-1、VLA-4の発現は変化が認められなかった。
以上の結果から、CSKによる実験転移能の抑制作用はムコ多糖の硫酸基および側鎖のフコース糖鎖による可能性が高く、CSKが細胞と結合することによりCキナーゼなどの細胞情報伝達系に影響を与え、がん転移が抑制される可能性が高いと考えられた。

Report

(1 results)
  • 1994 Annual Research Report

URL: 

Published: 1994-04-01   Modified: 2016-04-21  

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