ジフテリア毒素リセプターの機能をモジュレートする細胞側因子の解析
Project/Area Number |
06770213
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bacteriology (including Mycology)
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
岩本 亮 久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (10213323)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ジフテリア毒素 / HB-EGF / DRAP27 / CD9 / リセプター |
Research Abstract |
本研究は、ジフテリア毒素のリセプターとの結合及び細胞内侵入における細胞側の因子、特にリセプターとアソシエ-トする膜蛋白質DRAP27に焦点を当て、DRAP27の毒素リセプターに対する機能の解析を目的とした。 毒素非感受性でDRAP27を発現していないマウスL細胞に、毒素リセプター(HB-EGF)のみ、又は毒素リセプター(HB-EGF)とDRAP27の両方を強制発現させ、各々の細胞について比較検討を行った。まず、DRAP27の発現によって、細胞表面へのジフテリア毒素の結合数並びに毒素感受性が著しく上昇することを確認した。この時毒素とリセプターとの間のアフィニティーには変化は見られなかった。また、HB-EGFとDRAP27のタイトなアソシエーションが、免疫共沈降と化学架橋試薬を用いて示された。次に、DRAP27の発現による細胞の毒素結合数上昇が何に起因するかを検討したところ、HB-EGFのmRNA発現量、蛋白の寿命、HB-EGFの分泌量には差が見られなかった。さらには、抗HB-EGF抗体を用いた細胞表面への結合実験等から、DRAP27の発現の有無によって、細胞表面上のHB-EGF分子の数そのものにも差が見られないことが分かった。即ちこれらのことから、DRAP27は膜結合型のHB-EGFと細胞表面でタイトにアソシエ-トすることによって、HB-EGFを機能的な毒素リセプターに変換していることが示された。現在このメカニズムについてさらに詳しく解析中である。
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Report
(1 results)
Research Products
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