Project/Area Number |
06770237
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Immunology
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大保 和之 東北大学, 医学部, 助手 (70250751)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | IL-2受容体 / 相同染色体組換え / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
1.相同染色体組換え 昨年度までに作製したマウスインターロイキン2受容体γ鎖のターゲッティングベクターを、ES細胞株、E14-1細胞及びCCE細胞にそれぞれ導入し、サザンブロット法でスクリーニングして、相同染色体組換えを起こしたクローンを得た。これら、クローンよりキメラマウスを作出し、さらにC57BL/6マウスとの交配により得られたマウスをスクリーニングし、組換え体が次世代に伝わっていることを確認した。 2.表現型の解析 C57BL/6マウスと継代交配することによりγ鎖のノックアウトマウスを得た。ノックアウトマウスは、胎児致死することなく発育する。表現型を検索した結果、胸腺はとくに皮質が萎縮しており、細胞数は8週令で正常マウスの50分の1であった。特に、CD4+CD8+T細胞、及びCD4-CD8+T細胞が著名に減少していた。CD4+CD8-T細胞は減少しているものの比較的保たれていた。脾臓は正常の大きさであったが、白脾臓の構造がくずれており脾臓内のsIgM陽性B細胞は著名に減少していた。表面抗原の解析からProB細胞からPreB細胞への分化の阻害が認められた。マクロファージは増加していた。骨髄の細胞数はほぼ正常で、構成細胞は脾臓と同様な傾向が認められた。興味深い点として血液幹細胞分画の増加とコロニー形成能が著名に亢進していた。 3.今後の展開 今回得られたノックアウトマウスに再度γ鎖を再導入しレスキュー実験を行う。導入するγ鎖には、様々な部分欠失γ鎖遺伝子を用い、再導入された部分欠失遺伝子の欠失部分と、再導入により回復するマウスの表現型をそれぞれ比較することにより、γ鎖の機能ドメインをin vivoで検討する。
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