ストレス蛋白特異的γδT細胞の抗原認識機構及び、その生体防御機構における役割
Project/Area Number |
06770241
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Immunology
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
廣松 賢治 名古屋大学, 医学部, 助手 (80252237)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | γδ型T細胞 / ストレス蛋白質 / 細菌感染症 / インターロイキン10 |
Research Abstract |
1.マウスγδT細胞の妊娠維持における役割 子宮上皮内γδ型T細胞が妊娠により増加すること、特に、セミアロの妊娠において増加が著しいこと。これらのγδ型T細胞がTGF-βを産生することにより 胎児に対するαβ型T細胞の反応を抑えていることがわかった。 2.サルモネラ感染症マウスモデルにおける内因性IL-10/TNFα/HSP/γδ型T細胞誘導の関係。 抗IL-10mAb投与により、サルモネラ感染早期の抵抗性が高まることを見いだした。そのメカニズムとして、内因性IL-10を抗IL-10mAb投与によりブロックすると、サルモネラ感染初期のマクロファージのモノカイン産生(TNFα)でみた活性化及びHSPの発現が高まり、その結果として、γδ型T細胞の感染局所への増加を促したことによると考えられた。 3.マクロファージのTNF-α産生におけるγδ型T細胞の役割 LPS刺激後のマクロファージのTNFα産生量を調べたところ、γδ型T細胞欠損マウスよりも対照マウスのマクロファージでLPS量依存的にTNFα産生量が高かった。γδ型T細胞欠損マウスのTNFα産生能はγδ型T細胞との混合培養で、対照マウスのマクロファージと同程度まで回復した。一方、αβ型T細胞およびNK細胞との混合培養ではTNFα産生の上昇は認められなかった。γδ型T細胞はHSPと反応しIFNγを産生することが知られており、γδ型T細胞が産生するIFNγでマクロファージが活性化され、TNFα産生能が高まるものと考えられた。そこで、γδ型T細胞によるマクロファージのTNFα産生能の増加をIFNγに対する抗体で阻止できるか調べた。その結果、γδ型T細胞との混合培養で認められるTNFαの産生量の上昇は抗IFNγモノクローナル抗体によって阻止された。これらのことから、HSP反応性γδ型T細胞は外部から受ける様々なストレスによって誘導されるHSPを認識し、IFNγを産生することによって、平常時からマクロファージを活性化し、病原体などの異物に対して早急に反応できる生体防御システムを作ることが示唆された。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)