液晶表示ディスプレイを用いたVDT作業時の視覚負担とその対策に関する研究
Project/Area Number |
06770268
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hygiene
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Research Institution | Aichi Mizuho College |
Principal Investigator |
斎藤 真 愛知みずほ大学, 人間科学部, 講師 (70178482)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 液晶表示ディスプレイ / VDT作業 / 視覚負担 / FPD / LCD |
Research Abstract |
液晶表示ディスプレイ(以下LCD)使用時の視覚負担について視覚機能および頭頸部の運動から研究を行った。 瞳孔運動は、画面、キーボード、原稿などの視対象となっている面の輝度に依存し、特に輝度比のムラの激しいディスプレイ上では顕著であった。さらに照明の写り込みの状況によって同一のLCDであっても輝度比(コントラスト)が著しく異なり、同行径の変動に影響を与えることが示された。したがって可動性のあるディスプレイを用いるなど天井の照明や外光の写り込みを避ける対策が必要である。 垂直方向の眼位について解析したところ、下方視となる傾向が示された。一般的にVDT作業時の垂直眼位は、他の伝統的な事務作業と比較して上方視になりやすく、生理学的に視覚系の負担を増加させる原因である。これらのことからLCDを用いたVDT作業は,CRTと比較して下方視になりやすく、垂直眼位の影響から誘発される視覚系の負担は少なくなるものと思われる。 頭頸部の運動は視距離についてみると,LCD使用時の視距離は,CRTよりも平均16%程度短くなることが示された。さらにオペレータは頭部をあまり動かさない状態でディスプレイとの距離を保持することが明らかとなった。視距離が短くなる理由として文字の可読性をよくするためという見解があるが、本実験の現象が可読性を確保するための努力であるのか、他に原因があるのかは不明である。いずれにしても、視距離が短くなる傾向は,VDTの表示特性や視覚系の負担と密接な関係があることから適切な視距離を確保できるような配慮が必要である。また眼球運動の結果とあわせて考察するとLCDを用いた場合は、頭部をあまり動かさずに眼球運動を主に情報の受容をしていたものと考えられる。 今後は水晶体の調節機能や作業姿勢、さらには現行のオフィスでの使用状況を考慮した対策研究が必要との結論を得た。
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Report
(1 results)
Research Products
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