Project/Area Number |
06770279
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Public health/Health science
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
玉腰 暁子 名古屋大学, 医学部, 講師 (90236737)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 血清総コレステロール / 中性脂肪 / がん / 総死亡 / コホート / 前向き疫学調査 / 職域集団 |
Research Abstract |
1990年に某自治体で全職員を対象に実施した健診を受診した18,710名中40歳以上60歳以下でかつ血液検査で5項目以上を測定した10,275名(男6,863名、女3,412名)を、1993年12月31日まで追跡した。退職者は、退職年月日を調査し、退職時点でうちきり例とした。在職中の全死亡者の死亡年月日、死因を把握した。血清脂質(総コレステロールと中性脂肪)ごとにその分布にしたがい、コホート構成員を四分割し、血清脂質レベルと死亡との関連をCoxの比例ハザードモデルを用いて性・年齢調整し検討した。傾向の検定は、各血清脂質を連続量とした場合の有意性を検討することで行った。総死亡と総コレステロール:死亡リスクは第一四分位でもっとも高く、第三四分位でもっとも低い。現在までに総コレステロールと総死亡はUないしJ-shapeの関連があると言われている。今回の結果は上1/4でやや低いものの、今までの知見と矛盾しない。総死亡と中性脂肪:リスクは第一四分位でもっとも低く、第三四分位でもっとも高い。第二・三四分位ではそのリスクは有意に上昇している。第四四分位のリスクは第一四分位に比べ約2.3倍と上昇しているものの第二・三四分位ほどではない。この逆J-shapeが観察期間が短いための偶然なのかどうかは今後観察を続ける必要があろう。がん死亡と総コレステロール:リスクは総コレステロール値が上がるほど減少し、そのtrendも有意である。血清総コレステロールとがん死亡(罹患)との負の関連は近年指摘されている。今回の結果は今までの報告を支持するものであるが、不顕性のがんによるコレステロール低下が知られており観察期間をさらに延ばす必要がある。がん死亡と中性脂肪:リスクは総死亡と同様、第一・四四分位で低く、第二・三四分位で高い。今回の検討では全死亡に占めるがん死亡の割合が高いため、全死亡との関連はがん死亡との関連をみている可能性もあり、さらに数を増やした検討が必要と考える。
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