Project/Area Number |
06770320
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Legal medicine
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
牧角 俊郎 山口大学, 医学部, 講師 (00199655)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 覚醒剤(メタンフェタミン) / ストレス / カテコールアミンニューロン / 変性 / TH / GFAP |
Research Abstract |
1.バイオテレメトリックシステムを用いて、覚醒剤(メタンフェタミン)による循環反応の変化を調べた。覚醒剤1mg/kgをラット腹腔内に投与すると、血圧上昇、脈拍増加が見られた。そして精神的なストレス(Cage-switch Stress)を加えると、この覚醒剤による循環反応は増強された。従って、覚醒剤中毒による症状の発現に、ストレスが大きく関与していることを実験的に証明できたとともに、従来から言われているフラッシュバック現象の実験的モデルを作成しえたと考える。 2.急性覚醒剤中毒(5mg/kgメタンフェタミン1回投与)ラットにおける、脳内カテコールアミンニューロンの変化を調べた。ニューロンの変性の指標にカテコールアミン合成系酵素の1つであるチロシンハイドロキシラーゼ(TH)を用い、また変性ニューロンに対するグリア細胞の反応の指標としてGFAPを用いて、それぞれを免疫組織学的手法により調べた。その結果、覚醒剤投与の24時間後には既に、線条体においてニューロンの変性が生じており、それに対してアストロサイトが反応性に増加、肥大していることがわかった。また大脳皮質においてもニューロンの変性が高度であり、アストロサイトの増加、肥大が観察された。さらにこの変化を経時的に観察したところ、72時間後、7日後、15日後、30日後のそれぞれの時期において、同様に線条体におけるニューロンの変性が認められたが、アストロサイトの増加、肥大は、覚醒剤投与後24時間をピークとして、漸減する傾向が認められた。また大脳皮質においては、ニューロンの変性は24時間後から持続して認められ、経時的にさらに変性が進行する傾向が見られたが、アストロサイトの反応は、24時間後をピークとして経時的に減弱していた。
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