Project/Area Number |
06770333
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内科学一般
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
安岡 彰 東京大学, 医科学研究所, 助手 (80242113)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ニューモシスチスカリニ / β-グルカン / 血清診断 / PCR |
Research Abstract |
1.(1→3)-β-D-glucanの検出。Pneumocystis carinii(以下P.carinii)のcystには(1→3)-β-D-glucan(以下β-glucan)が存在するが、これが血清から検出されるか否かの検討の報告はない。そこで、真菌のβ-glucan検出キットとして開発されているG-test(生化学工業)を用いてP.cariniiのβ-glucanの測定を行った。 (1)本キットによりP.cariniiからβ-glucanが検出されることの証明。ヌードマウスをP.cariniiの既感染マウスと同一環境内で飼育することにより、約16週で明らかな感染が成立した。このマウスの肺胞洗浄液からは平均2600ng/mlのβ-glucanが検出されたが、対照マウスの洗浄液では平均7ng/mlであった。このあきらかな上昇は、P.carinii由来と考えられ、G-testでP.cariniiのβ-glucanが検出できることが確認された。 (2)ヒト血清での検討。東京大学医科学研究所附属病院でカリニ肺炎の確定診断がなされた8名の患者のうち7名の血清から、平均494ng/mlと高値のβ-glucanが検出された。対照患者ではすべて10ng/ml以下であり、カリニ肺炎患者の血清からβ-glucanが検出されることがあきらかとなった。また、治療経過に伴い、β-glucan値も変動が見られ、経過判定にも有効であると考えられた。 2.血清からのPCRによるカリニ遺伝子の検出。血清を用いてPCRを行う場合には、その中に含まれる阻害因子の影響を考慮する必要がある。一方、検討対象は肺炎であり、菌血症の病原体を検出する場合と異なり、血清中の病原体遺伝子は存在してもきわめて微量であることが推定され、ある程度の検体量が必要であると考えられる。これまでの検討によれば、1PCR反応に対して血清5μl以上を使用すると増幅が阻害される。現在この点を改良すべく検討を継続している。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)