SLEにおける自己免疫現象とアポトーシスについてFas,bcl-2抗原を用いた検討
Project/Area Number |
06770349
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内科学一般
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
大迫 聡美 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (80223783)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | SLE / リンパ球 / アポトーシス / Fas抗原 / bcl-2 / DNA fragmentation / Propidium Iodide |
Research Abstract |
アポトーシスに関わる二つの重要な分子である細胞表面Fas抗原、および細胞内bcl-2に注目し、ヒト全身性エリテマトーデス(SLE)リンパ球での発現と、アポトーシス誘導との関連を、主にFACS解析を用いて検討してきた。その結果、活動期ヒトSLEの末梢血リンパ球(以下PBL)では非活動期SLEや健常人PBLに比べ、Fas抗原の発現が有意に高かった。またfresh PBLを抗Fasモノクローナル抗体添加刺激したところ、健常人リンパ球ではみられないDNA fragmentationがヒトSLEリンパ球で観察された。したがって、lprモデルマウスと異なり活性化抗原であるFas抗原はSLEの活性化されたリンパ球での発現が高く、かつその機能は正常であることがわかった。in vivoでのSLEリンパ球のアポトーシスを、Propidium IodideでDNA含有量を測定する方法で評価したことろ、fresh PBLでは、SLEは健常人より明らかにアポトーシスが亢進していたが、その割合はFas抗原の発現が高いにもかかわらず僅かであった。一方、アポトーシス抑制因子であるbcl-2も活動期SLEリンパ球で発現が増加しており、特にFas抗原陽性B細胞でbcl-2の発現が有意に亢進していることがわかった。このようにSLEリンパ球ではアポトーシスを起こしやすい状態であるが、アポトーシス促進因子と抑制因子の両方が増加し、それらの発現調節が病態と関連している可能性が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)