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¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
研究代表者らは,3例のSLE患者より自己リンパ球混合培養反応を基本として,4株の自己反応性T細胞クローン(YK6,SN6,KI50,KI52)を樹立した.これらの自己反応性T細胞クローンは自己B細胞に特異的に増殖反応を示し,その反応性はHLAクラスII分子(SN6はDQ,KI50はDR14)に拘束されていた.これらのクローンのサイトカイン産生性をRT-PCR法により解析したところ,YK6,SN6はTh2型であり,KI50はTh0型,KI52はTh1型を示した.このうちTh2型およびTh1型の3クローンは自己B細胞の抗体産生をポリクローナルに補助し,抗DMA抗体,抗SS-A抗体などの自己抗体のみならず,外来抗原であるテタヌス毒素に対する抗体産生も強く補助した.一方,Th1のサイトカイン産生性クローンは積極的な抗体産生誘導能を示さなかった.以上の成績は,Th2型あるいはTh0型の自己反応性T細胞がSLEの病態形成に重要であることを示すともに,このサイトカイン産生性をTh1型に制御することが治療手段として有用であることを示唆している. これらのT細胞クローンがどのような自己抗原を認識しているかは,明らかにしていない.また,T細胞レセプターのVβ鎖のDNA配列をそのPCR産物よりdirect sequencingを行い解析した結果ではCDR3領域に共通性を認められなかった.
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